【GoAngel 13号案件】 住まいるサポート株式会社

GoAngel

8月5日に募集を開始するGoAngelの案件を紹介します。

住まいるサポート株式会社の案件評価

私独自の評価は以下の通りです。

経営者 ★★☆☆☆
ビジネスモデル ★☆☆☆☆
計画性 ★☆☆☆☆
満額募集後時価総額 1.3億円
総合評価(A~E) D

正直に言って、IPOに辿り着くには厳しいと思います。

大手の競合が多く競争環境が厳しいため、差別化することが困難だと思います。

 

他案件との評価の比較は、下記まとめ記事に載っております。

404 NOT FOUND | クラファンマニア
投資型クラウドファンディングについて解説します

 

私独自の評価ですので、

参考程度に受け止めていただきますようお願いいたします。

評価の理由は後述していますので、そちらをご覧ください。

 

※ご注意※

基本的に辛口の評価です、プロフィールにも書いていますが、

投資型クラファン業界の発展を心から願っているためです。

各案件の良し悪しを把握してから投資することが大事だと考えています。

 

基本情報

会社の基本的な情報をまとめてみました。

会社名 住まいるサポート株式会社
代表者 高橋 彰 さん
創業年 2018 年 8 月
分野 住宅・不動産
会社のURL https://smlhousing.com/
案件のURL https://go-angel.com/index.php?app_controller=info&type=cUser&id=C0000013
エンジェル税制 申請予定

 

高気密、高断熱住宅のすまいいづくりに関する知識を有しており、

この分野では先駆者とのことです。

 

インタビューの動画がこちらです。

 

目標額と募集日程

目標募集額、日時については以下の通りです。

目標募集額 6,000,000円
上限応募額 6,750,000円
募集開始日 2019年8月5日 18:00
募集終了日 2019年9月18日 23:59

 

住まいるサポート株式会社の経営者について

評価:★★☆☆☆

経営者のマネジメント経験

4名の取締役。監査役が1人おり、計5人体制です。

うち3人が他社と兼任しているようです。

経営経験のある方や、経営企画等をされてきた方がいらっしゃいます。

経営に関する能力や事業管理能力はありそうです。

会社を設立したばかりなので仕方ないかもしれませんが、

経営陣のうち3人が兼任されているのは如何なものかと思います。

 

経営者のスキルはどうか?

経歴を見る限り、会計やマーケティングにも通じていそうなチームです。

ただ、Webで集客をするため、SEO対策や動画制作をするとありますが、

ITに詳しい技術者がいません。

外部の技術者へWeb集客やSEOを依頼するしても、

少ない資金で大手の競合のWeb集客に勝てると全く思えません。

自社でメディアを作ることができるくらいのメディア編集者やWeb技術者を雇い入れないと、

Web集客はまともに機能しないと思われます。

ここに資金を投入するくらいならば、経営陣のコネを使って、

大きな団体等へ地道な営業活動をした方がよいのではないでしょうか。

 

住まいるサポート株式会社のビジネスモデルについて

評価:★☆☆☆☆

住宅が欲しい顧客向けに、セミナー等で高気密・高断熱住宅の啓蒙活動を行い、

工務店やハウスメーカーを紹介していくという、紹介ビジネスです。

引用:GoAngel公式サイトより

事業の大きな目的である、

国民の健康改善、生活の質の向上、地球温暖化対策の推進は分かります。

気密・断熱性能の向上に本当に需要があるのでしょうか?

消費者が気にしているのは、価格や耐震性、見た目や機能性だと思います。

気密・断熱性を認知していない消費者に訴えても、殆ど響かない可能性が高そうです。

 

効果は理解できたとして、300万円の追加コストを払って導入するでしょうか?

啓蒙活動は大事かもしれませんが、

300万のコスト増にならないような施工法を考案するとか、

補助金が出るように政府へ働きかけるとか、

導入への敷居を下げるようなことがないと厳しいと思います。

 

紹介事業は数多あるサービスであり、

住まいるサポート株式会社の強みがどこにあるのか良くわかりません。

伸びている市場だとすれば、大手が力を入れてきます。

他社と比較して明確な強みが無ければ、

大手にすぐに真似されて埋没するか、価格競争に持ち込まれるでしょう。

 

先ずは大手が参入してこなそうな市場規模セグメントやターゲットに絞り、

自社の強みが活かせるように、事業を行うしかないと思います。

将来的には、気密・断熱性ある住宅やリフォームを自社で施工し、

独自の工法等でコストを抑えるというところまでしないと大手とは戦えないと思います。

 

住まいるサポート株式会社の計画性について

評価:★☆☆☆☆

2019年7月期予想

前期実績では、100万円程度の売上があります。

役員5人で人件費が1000万を超えており、売上に対し過大という他ありません。

役員以外の従業員を雇っているのなら、給与を支払うのは仕方ありませんが、

これだけBSが痛んでいるにも関わらず、役員報酬を払うのは何故でしょうか?

 

短期貸付金が流動資産の70%を占めております。

これでクラウドファンディングで金を集めるというのは、

投資家に対して不誠実ではないでしょうか?

先ずは貸付金をすべて回収し、事業運営にあてるべきでは?

 

今後の見込み

数年後に売上1億を超える見込みのようです。

しかしこれではIPOには遥かに届きません。

堅実な売上計画かもしれませんが、

リスクをとって出資をする投資家の旨味はどこにあるのでしょうか?

 

住まいるサポート株式会社がIPOした場合のリターン

募集前のバリュエーション(時価総額)が1.26億円です。

満額、募集が集まった場合のバリュエーションは1.3億円です。

今回のバリュエーションは標準的です。

 

IPO時に何倍になるのかは、時価総額により変わりますので、一概には言えません。

成長性や事業規模、需給等によって変わりますが、

他の企業が上場した際の時価総額が参考になると思います。

参考企業 初値時価総額 投資額に対するリターン※万円
10万円 30万円 50万円
識学 111億円 854 2562 4269
カオナビ 209億円 1608 4823 8038
スマレジ 292億円 2246 6738 11231
マネーフォワード 548億円 4215 12646 21077
Sansan 1420億円 10923 32769 54615

仮に、識学 並みの時価総額で上場し、初値で売った場合、

10万円を投資していれば854万円、

30万円を投資していれば 2562万円、

50万円を投資していれば 4269万円になります。

※これらはすべて、募集額が満額集まった場合のシミュレーションです。

※募集後に発行株数が増減した場合、この通りにはなりません。ご注意ください。

※税金を考慮していません。

 

最悪の場合ですが、会社が倒産した場合などは、

投資資金がゼロになるリスクがあることを忘れてはいけません。

また、上場企業と違い、自由に株を売ることができませんので、

出資したまま資金が何年も拘束されることになります。

 

GoAngel 13号案件 住まいるサポート株式会社まとめ

まとめです。

経営者はマネジメント経験ありで、

チームとして会計やマーケティングなどに通じていそうです。

気密・断熱性能住宅の需要は未知数であり、

今のビジネスモデルで売上を拡大するのは相当厳しいと思います。

財務計画、売上計画は不信な内容が散見されます。

IPOに辿り着くには相当に厳しいと思われます。

 

気密・断熱住宅への思いや熱意は伝わるのですが、

売上を伸ばすにはビジネスモデルをより作り込む必要があると思います。

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