10月6日に募集を開始する案件を紹介します。
リーモ・トロージェンの案件評価
案件評価は以下の通りです。
経営者/経営陣 | ★★☆☆☆ |
ビジネスモデル | ★★★☆☆ |
計画性 | ★★★☆☆ |
満額募集後時価総額 | 5.09億円 |
総合評価(A~E) | C |
IPOの可能性はあると思います。競合が多いことと、経営陣の殆どが他企業と兼任してる状況は気になります。
他案件との比較はまとめ記事に載っております。

ご注意:投資型クラファン業界発展を心から願っているため、相当な辛口評価です。案件の良し悪しを把握するため、他の方の意見や他ブログ等も読んで、よく考えてから投資をしてください。
基本情報
会社の基本的な情報をまとめました。
会社名 | リーモ・トロージェン |
代表者 | 森重喜さん |
創業年 | 2008年10月 |
分野 | マーケティング、香り |
会社URL | https://www.rimo-trogen.com/ |
案件URL | https://fundinno.com/projects/93 |
商品 | https://shop.auscent-clan.jp/lp?u=brand |
店舗等でディフューザーを使って香りをだすことでマーケティング等に利用してもらうようです。
森重喜 代表取締役インタビュー
森重喜代表のインタビュー動画です。
目標額と募集日程
目標募集額、日時については以下の通りです。
今回は、10株10万円から投資可能です。
目標募集額 | 12,000,000円 |
上限応募額 | 50,000,000円 |
募集開始日 | 2019年10月6日 9:00 |
募集終了日 | 2019年10月8日 |
リーモ・トロージェンの経営者
評価:★★☆☆☆
経営者としての姿勢は?
nommoc社、セブンセンス社の取締役を兼任されています。nommoc社では取締役CFOという肩書でFUNDINNOで案件募集されています。重責のCFOをされている方が、他の企業で案件募集されるというのは如何なものかと思いますし、nommoc社の株主に対し不誠実だと思います。今回、株主になられる方はそれを承知でなられるのでしょうから、問題はないとは思いますが。。
nommoc社の案件ページ参照

私の考えは以下の通りです。

経営陣はどうか?
nommoc社の吉田代表取締役、漢方生薬研究所社の橋口代表取締役が取締役として在籍しているようです。両社ともFUNDINNOで資金集めしています。どの程度、この案件に関わるのか不明ですが、それぞれIPOを目指す方々が自社案件以外のことに対して時間を割いている余裕があるのでしょうか。こちらに時間を割かないのであれば今回の株主に不誠実ですし、こちらの案件に時間を割くのであれば、以前募集された案件の株主に不誠実だと思います。
リーモ・トロージェンのビジネスモデル
評価:★★★☆☆
店舗等でディフューザーを使って香りをだすことでマーケティング等に利用してもらうようです。
引用:FUNDINNO公式サイトより
需要はあるか?
需要はあると思いますし香りというビジネスはセンスがあります。ロクシタンの店舗に行かれたことがある方は分かると思いますが、香りを使ったマーケティングをされていることは有名です。店員が定期的に霧吹きのようなもので香りをまいて、店舗に良い香りが漂うようにしています。
香りを使ったビジネスというのはこれからでしょう。映画や演劇、小売店等での需要は今後も拡大していくものと思います。個人利用ではアロマオイル等が広がりを見せていますが、相当に競合は多そうです。個人利用はAmazonでアロマオイルで調べればいくらでも出てきます。
競合は?
業務用香りビジネスには競合が存在します。少し調べただけでも似たようなサービスが多数展開されているのを確認できます。模倣困難性がありませんので競合は増々増えるでしょう。このような中で明確に差別化をしていくのは困難だと思います。遅かれ早かれ価格競争になると思います。
カオリメゾン社↓
ポート社↓
ザーズ社↓
オリエンタル・エージェンシー社↓
フィールド・マーケティング・ジャパン社↓
リーモ・トロージェンの計画性
評価:★★★☆☆
前年実績
売上は億円単位でありますので、他案件より進んだステージと言えるでしょう。棚卸資産と売掛金が多い割りに現金が少ないのは気になりますが、月額課金ビジネスだから回収に時間がかかるということだと思います。そのためか、短長期合わせて借入金が多くなっています。もう少し売掛金の回収期間を短いとよいのですが。。
今後の見込み
売上、費用ともに無難な計画だと思います。2021年以降の売上は過大と思います。前述しましたが、CtoCの香りビジネスの競争は相当に厳しいと思います。また2021年の資本金を見る限り、増資を検討されているようですので、株式の希薄化に注意が必要です。
引用:FUNDINNO公式サイトより
リーモ・トロージェンのIPO時リターン
募集前のバリュエーション(時価総額)は4.59億円です。上限のバリュエーションは5.09億円です。今回のバリュエーションは高いです。
IPO時に何倍になるのかは、時価総額により変わりますので、一概には言えません。成長性や事業規模、需給等によって変わりますが、他の企業が上場した際の時価総額が参考になると思います。
参考企業 | 初値時価 | 投資に対するリターン※万円 | ||
10万円 | 30万円 | 50万円 | ||
識学 | 111億円 | 218 | 653 | 1089 |
カオナビ | 209億円 | 410 | 1230 | 2050 |
スマレジ | 292億円 | 573 | 1728 | 2864 |
Mフォワード | 548億円 | 1075 | 3225 | 5375 |
Sansan | 1420億円 | 2785 | 8365 | 13927 |
仮に、識学 並みの時価総額で上場し、初値で売った場合は以下の通り。
- 10万円投資 → 218万円
- 30万円投資 → 653万円
- 50万円投資 → 1089万円
※募集額が満額集まった場合のシミュレーションです。募集後に発行株数が増減した場合、この通りにはなりません。税金を考慮していません。
※会社が倒産した場合など、投資資金がゼロになるリスクがあります。上場企業と違い自由に株を売ることができません。出資したまま資金が何年も拘束されることもあります。
FUNDINNO 93号案件 リーモ・トロージェンまとめ
まとめです。
経営者は他社で兼業している。
経営陣は兼業しているメンバーが多い。
2020年までの事業計画や費用計画は堅実。
2021年以降の計画は過大に見える。
競合が多く競争環境は厳しい。
バリュエーションは高い。
香りのビジネスはセンス良く今後伸びていくと思います。多くの投資家から資金を集めるのであれば、兼業をせずにこのビジネスに専念すべきだと思います。競合が多いため今後過当競争が始まると思います。何らかの手段で差別化をしないと価格競争に巻き込まれる可能性が高いと思います。
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